男性患者の脳内に直径9センチの空洞 北アイルランド

2018.03.14 Wed posted at 10:17 JST

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(CNN) 北アイルランドで頻繁に平衡感覚を失う症状を訴えていた84歳の男性の脳内に、直径約9センチの空洞があるのが見つかった。ベルファストの病院の医師団が、英医学誌BMJに症例報告を発表した。

それによると、男性は数週間前から何度も転ぶようになり、3日前からは左腕と左足に力が入らなくなったと訴えて医師を受診した。視覚や発語に障害はなく、認知症状や顔面の症状もなかった。

医師は当初、脳卒中を疑ったが、脳のCTスキャン検査を行った結果、男性の脳の右前頭葉に、直径9センチ近い大きな空洞があることが分かった。脳にこうした空洞ができる症状は、「気脳症」とも呼ばれる。

脳のMRI検査では、副鼻腔内に小さな良性の骨腫瘍(しゅよう)があることも判明。これが頭蓋骨(ずがいこつ)を突き抜けて、頭蓋腔に空気を流入させる原因になっていた。

空洞からの圧力のために、脳の血流が不足して、前頭葉で小規模の脳卒中が起こり、左半身に力が入らなくなったりバランスを崩したりする症状につながったと思われる。

医師団は治療のための手術を提案したが、男性は高齢などを理由に手術を断り、服薬で脳卒中の再発を防ぐ温存療法を選んだ。

3カ月後に再び診察を受けた男性は、症状が改善し、左半身に力が入らない症状も感じなくなっていた。

ただ、米ジョンズ・ホプキンズ病院の専門医によれば、気脳症については研究があまり進んでいないことから、予後がどうなるかは分からない。放出される空気よりも流入する空気の方が多ければ、神経症状を発症する可能性もあるという。

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