アジアで銀行株下落、クレディ・スイス巡る懸念で市場動揺

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東京・日銀本店で風に揺れる日本の国旗。アジア市場で銀行株が下落している/Richard A. Brooks/AFP/Getty Images/FILE

東京・日銀本店で風に揺れる日本の国旗。アジア市場で銀行株が下落している/Richard A. Brooks/AFP/Getty Images/FILE

香港(CNN) 16日のアジア市場では銀行株が下落し、市場全体の株価を押し下げた。スイス金融大手クレディ・スイスの問題をきっかけに、銀行業界の混乱が世界に広がっているとの懸念が高まった。

ただ、クレディ・スイスが資金繰りのためスイス国立銀行(中央銀行)の支援を受けると報じられたことで、損失は限定的となった。

クレディ・スイスは、スイス国立銀行から500億スイスフラン(約7兆1000億円)を借り入れる方針を発表。15日の取引ではクレディ・スイスの株価が30%下落した。

クレディ・スイスは中銀からの融資について「流動性を強化するための断固たる措置」だとしている。

日本のTOPIX(東証株価指数)は午前の取引で一時6.4%下落。今週ここまでの下落幅は8%を超える。

香港では英銀スタンダードチャータードが4%近く値を下げ、英HSBCも2.5%下落した。地元の中国銀行(BOC)香港は3.1%安だった。

韓国では大手銀行の新韓金融グループとKBファイナンシャルグループがそれぞれ1.2%、0.5%下落した。

豪シドニーに拠点を置くオンライン証券会社、ACY証券のチーフ・エコノミストを務めるクリフォード・ベネット氏は「我々が目にしているのは、ITと銀行の両分野で投資家の信頼が決定的に崩れつつある事態だ」と説明。「こうした懸念が近いうちに消え去る可能性は非常に低い」との見方を示した。

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