５ドルの新紙幣にチャールズ英国王の肖像使わず　豪州

ブリスベン（ＣＮＮ） オーストラリアの中央銀行に相当する準備銀行は４日までに、昨年９月に死去した英国のエリザベス女王の肖像を配した５豪ドル（約４５５円）の新たな紙幣には、女王の後を継いだチャールズ国王を載せないとの方針を発表した。

声明で、豪州政府との協議で決定したと述べた。新たな紙幣の図柄には、アボリジナルピープルなど先住民の文化や歴史を象徴するものを採用するとした。

新たな５ドル紙幣の発行には数年要する見通し。ただ、導入後も現在の紙幣の使用は認められる。エリザベス女王の肖像を配した硬貨は「永久的」に残るともした。

豪州の造幣局幹部は地元放送局との会見で、チャールズ国王を使ったデザインの硬貨は今年の下半期に製造される見通しを示した。この最初のデザインの発表は今年初期になるだろうとした。

エリザベス女王の肖像を用いた紙幣や硬貨は世界各地で数十億単位に達するとされ、死去に伴い変更作業が進んでいる段階にある。この紙幣などは、英帝国のかつての植民地で女王を国家元首などとしていた５４カ国で組織される英連邦加盟国内で目立つ。

豪州準備銀行によると、同国ではエリザベス女王の就任以降の７０年間を通じ全ての紙幣に女王の肖像があしらわれていた。