英政府、炭鉱の新規開坑計画を30年ぶりに承認

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英カンブリア州の地元鉱業団体が炭鉱の新規開坑を希望している区域/Christopher Furlong/Getty Images

英カンブリア州の地元鉱業団体が炭鉱の新規開坑を希望している区域/Christopher Furlong/Getty Images

(CNN) 英国政府は7日、物議を醸してきた炭鉱の開坑計画にゴーサインを出した。同国で新規の炭鉱が開坑されるのは30年ぶり。およそ1年前には自国開催の国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で、石炭からの脱却に取り組むことを約束していた。

ゴーブ住宅・コミュニティー相は同日、イングランド北西部のカンブリア州にあるホワイトヘーブン炭鉱の開坑計画を承認した。同州には世界遺産に登録された湖水地方がある。

同炭鉱は500人以上の雇用を創出すると見込まれているが、環境への影響は顕著だ。政府への助言を行う独立機関、英国気候変動委員会(CCC)は炭鉱並びにそれが産出する石炭によって、毎年900万トン前後の温室効果ガスが排出されると試算する。

炭鉱の支持者らは、計画で雇用が生まれ、国内の製鉄業のための化石燃料が確保できると主張するが、採掘される石炭の85%は輸出に回るとみられている。

CCCは声明を出し、政府の決定を批判。「石炭使用の段階的な停止は、温室効果ガスの排出量ネットゼロ(実質ゼロ)に向けた世界的な取り組みにおける最も明確な要請だ」と強調した。

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