ギャップやコールズ、売れ残り衣類に驚きの解決策

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一部の小売業者が売れ残ったアパレルをストックして将来改めて売りに出す「パック&ホールド」戦略を打ち出している/Brendan McDermid/Reuters

一部の小売業者が売れ残ったアパレルをストックして将来改めて売りに出す「パック&ホールド」戦略を打ち出している/Brendan McDermid/Reuters

ニューヨーク(CNN Business) 米アパレル大手のギャップやカーターズ、百貨店のコールズなどがここ数週間で相次ぎ、売れ残った商品の一部をストックして年内から来年にかけて再び売りに出す「パック&ホールド」戦略を明らかにした。

ギャップは先週の決算発表の中で、「パック&ホールド在庫を将来の品ぞろえに統合できると確信している」と述べた。同社はショートパンツ、半そでTシャツ、タンクトップなどを保持する計画。

ギャップによると、直近の四半期の間に増えた在庫37%のうち、10%がパック&ホールドによる増加だった。

コールズは寝間着やフリースなど8200万ドル(約114億円)相当の在庫をストックし、今年のホリデーシーズンに向けて販売する。カーターズは直営店などで販売する予定だった秋冬物の一部を保持する。

小売り各社が過剰な衣類の在庫を抱えている一因は、消費者の需要減退にある。

インフレが進む中、特に低所得層の消費者は必需品以外の購入を手控えている。加えて消費者の多くが新型コロナのパンデミック(世界的大流行)初期に手持ちの衣類を一新しており、部屋着や出勤用の衣類を買い替える必要に迫られていない。

しかし小売業者が在庫を保管できる容量には限りがあり、売れ残った商品への対応を迫られる。

中には商品の値下げや宣伝強化で需要をかき立てようとする企業もあるが、そうした措置はブランドのイメージ低下を招きかねない。

余剰商品を持ち続けることは、在庫問題の解決に向けた新たな選択肢になる。

この戦略には複数のメリットがある。小売業者は商品を直ちに処分したり値下げしたりする必要がなくなり、消費者の需要が強まった時点で、より高い値段で販売を目指すことができる。一般的には今後も流行遅れにならない商品がストックの対象となる。

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