FRB、22年ぶりの大幅利上げ

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記者会見で講演を行う米連邦準備制度理事会のジェローム・パウエル議長=4日、米ワシントンDC/Jim Watson/AFP/Getty Images

記者会見で講演を行う米連邦準備制度理事会のジェローム・パウエル議長=4日、米ワシントンDC/Jim Watson/AFP/Getty Images

ニューヨーク(CNN Business) 米連邦準備制度理事会(FRB)は4日、政策金利を0.5%引き上げると発表した。この幅の引き上げは22年ぶりで、米国の物価上昇(インフレ)は過去40年間で最悪の水準にある。

連邦公開市場委員会(FOMC)でメンバー12人の全会一致で決まった。

FRBは3月に2018年後半以降で初となる利上げを実施し、上昇幅は0.25%だった。

パウエルFRB議長はFOMCの会合後、今後数回の会合でさらに0.5%の引き上げが検討されるだろうとの予測を示しつつ、それ以上の上昇幅は考えていないと明らかにした。

また「インフレが落ち着いても(引き上げを)止めず、0.25%の上昇へと落ち続くだろう」とも述べた。

米国の消費者は食料品やガソリン価格など物価の上昇に苦しんでいる。物価安定が使命のFRBに対して、対策が遅れているのではないかとの疑問の声も一部上がっていた。

パウエル氏は今回この問題に対応していく姿勢を鮮明にし、「インフレが高すぎる状態で、それが原因となっている困難を我々は理解している。インフレ鎮静化のため迅速に動く」と述べた。

ただ、ロシアによるウクライナ侵攻で、食料やエネルギー価格にかかる圧力はすぐに消えそうにない。また中国での新型コロナウイルス流行によるロックダウン(都市封鎖)がサプライチェーン(供給網)の問題に追い打ちをかけているともFRBは指摘する。

金融政策は即効性のある対策ではなく、効果が表れるまで時間がかかる。

FRBはさらに新型コロナウイルス流行中に膨れ上がったバランスシートの縮小を進めるとも発表した。6~8月には毎月財務省証券300億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)175億ドル分を減らし、9月以降はそれぞれ600億ドル、350億ドルに規模を引き上げるとしている。

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