ウクライナ戦争でグローバル化は「終焉」 米資産運用ブラックロック

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ブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)/Roy Rochlin/Getty Images

ブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)/Roy Rochlin/Getty Images

ロンドン(CNN Business) 資産運用で世界最大手の米ブラックロックは24日、ロシアのウクライナ侵攻で我々の知るグローバル化は終わりを迎えたとの見方を示した。

ブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)は株主宛ての書簡で、ウクライナ攻撃を受けたロシアの「世界経済からの切り離し」により、各国政府や企業は他国への依存の見直しを迫られていると指摘した。

「ロシアのウクライナ侵攻で、我々が過去30年にわたり経験してきたグローバル化は終わりを迎えた」とも記している。

ブラックロックの運用資産額は10兆ドル(約1220兆円)に上る。ロシアの孤立をきっかけに、「世界の企業や政府は依存を見直し、製造や組み立てのあり方を再分析することを迫られる」とフィンク氏は予想する。

一方で、企業が事業を国内回帰させたり、比較的近い地域に移動させたりするのに伴い、一部の国は国内産業育成に注力することで恩恵を受ける可能性もあるという。

フィンク氏によると、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は既にこうした動きを始動させていた。

流行が始まった当初、各国は中国製の個人防護具(PPE)の確保に苦慮していた。経済再開にともない重要が急増すると、サプライチェーン(供給網)の目詰まりの影響でインフレは数十年ぶりの水準に達した。特に半導体不足は自動車メーカーからIT企業に至る各種産業の悩みの種になった。

そこにロシアのウクライナ攻撃が発生。それに続く欧米の迅速で厳しい制裁や、企業の相次ぐ撤退もあり、国際輸出市場には混乱が広がる。世界的な指標となるブレント原油価格は今月上旬、供給不安から一時1バレル=139ドルを超えたが、その後は下落している。

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