スペースX、スターリンク衛星40基を喪失へ 太陽嵐の影響

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インターネット衛星49基を搭載したスペースXのロケット発射を見る人々=9日、米フロリダ州ケープカナベラルのケネディ宇宙センター/Paul Hennessy/SOPA Images/LightRocket/Getty Images

インターネット衛星49基を搭載したスペースXのロケット発射を見る人々=9日、米フロリダ州ケープカナベラルのケネディ宇宙センター/Paul Hennessy/SOPA Images/LightRocket/Getty Images

ニューヨーク(CNN Business) 米スペースXが通信衛星網「スターリンク」計画の一環で今月打ち上げた人工衛星のうち、最大40基が「太陽嵐」の影響で周回軌道から外れる見通しとなった。これらの衛星はすでに地球の大気圏に再突入したか、これから再突入するという。

スペースXは今月3日、スターリンクを構成するインターネット衛星49基を打ち上げていた。同社は現在、その大半が地磁気嵐と呼ばれる宇宙天気現象の影響で失われると見ている。

地磁気嵐は、荷電粒子の流れである太陽風が地球の磁場と相互作用することで発生する。荷電粒子は上層大気を加熱し、大気を濃くする場合がある。

今回の場合、地磁気嵐がスターリンク衛星の投入された軌道領域に影響を与え、大気が濃くなって抵抗が増したため、衛星は意図した軌道まで上昇できなくなった。

経済的な影響がどの程度になるかは不明。スペースXはスターリンク衛星1基の製造にかかる費用を公表していないが、同社のグウィン・ショットウェル社長は2019年、1基あたりの価格は100万ドル(現在のレートで約1億1500万円)を大きく下回ると述べていた。

スペースXはグローバルな宇宙インターネット事業の強化に取り組んでおり、先週打ち上げた衛星は既に打ち上げた約2000基に加わる予定だった。高速かつ通信途絶の起きないサービスを実現するには、4万2000基の人工衛星の協調により地球全体を接続網で覆う必要がある。今年1月時点でのサービス利用者は25カ国の約14万5000人。

スペースXが今回の衛星打ち上げ前にどのように宇宙空間の天気を評価したのかは不明。同社からコメントは得られなかった。

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