米国株が下落、ダウは一時600ドル超安 物価上昇に警戒感

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原材料価格の高騰などへの懸念から11日米株式市場では売りが膨らんだ/Angela Weiss/AFP/Getty Images

原材料価格の高騰などへの懸念から11日米株式市場では売りが膨らんだ/Angela Weiss/AFP/Getty Images

ニューヨーク(CNN Business) 11日の米株式市場では売りが膨らみ、ダウ工業株平均は一時、600ポイント以上下落した。投資家は原材料価格の高騰や物不足、インフレに対する警戒感を強めている。

ダウは前日比で一時667ポイント下げた後、474ポイント安(1.4%安)で取引を終えた。より幅広い指標であるS&P500の終値は0.9%安だった。

ハイテク株中心のナスダック総合指数はインフレ懸念の影響を最も大きく受けたものの、取引終了時には下げを一部取り戻し、終値での下げ幅は0.1%安にとどまった。

コモディティー(商品)価格や輸送費などの上昇に伴い、現在は全般的に物価が上昇している。物不足や世界の供給問題は数カ月前から顕在化してきたが、この日はこうした懸念が実際に株価を下押しした。

LPLフィナンシャルのチーフ市場ストラテジスト、ライアン・デトリック氏は「今回は記録的な決算シーズンになっているが、引き続き供給や労働力が不足しており、潜在的なインフレ圧力に拍車をかけている」と説明する。

物価上昇が幅広いインフレ指標に反映され、米連邦準備制度理事会(FRB)が想定より早い金融政策の変更を迫られる可能性がある。今のところFRBは超低水準の金利を維持し、数十億ドル規模の資産購入を毎月実施しているが、物価上昇の継続を受け、最終的には政策変更を迫られる可能性がある。

これまでのところ、FRBのパウエル議長は政策変更について話すのは時期尚早との見方を崩していない。まず先に労働市場の改善と中期的な物価上昇が起きる必要があるためだ。

ただ、労働市場は緩やかながら確実に改善している。11日のデータによると、3月の求人件数は810万件に上り、政府がこの指標を調査し始めてから最高を記録した。

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