富裕層の宝飾品購入が増加、新型コロナで貧富の差が拡大

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デビアスのダイヤモンドブランド「フォーエバーマーク」/Van Cott Jewelers

デビアスのダイヤモンドブランド「フォーエバーマーク」/Van Cott Jewelers

ニューヨーク(CNN) 新型コロナウイルスの影響で貧富の差が広がる中、富裕層によるダイヤモンドの指輪や金のネックレスといった高級宝飾品の購入が増えている。

ダイヤモンド業界調査会社の統計によると、米国内の高級宝飾品の売れ行きは、新型コロナウイルス流行の初期から回復して夏に向けて弾みがつき始め、8月の販売額は前年同月比でほぼ10%増の52億5000万ドル(約5540億円)となった。

宝飾品小売りチェーンを展開するシグネット・ジュエラーズによれば、同社の8月の売り上げは全宝飾品で前年に比べて10.9%増えた。

一方、観光客の減少で大きな打撃を受けたティファニーはこのほど、8月と9月の米国での売り上げは2けた台前半の減少にとどまり、5月に比べると改善したと発表した。ゴールドやダイヤモンドをあしらった新作コレクション「T1」の業績は好調だとしている。

米国の景気は夏にかけて急激に回復した後に失速したが、そうした中でも宝飾品業界の業績は改善している。

経済学者の間では、富裕層が急回復する一方で中所得者層や低所得者層は回復していないとの見方もある。

米国経済に詳しいデロイトのダニエル・バックマン氏は「低所得者層の打撃は大きく、そうした層は宝飾品を買っていない」「富裕層は使わない所得がたまり、貯蓄率が非常に高くなっている」と解説する。

ダイヤモンド採掘の世界最大手デビアスのスティーブン・ルシエ執行副社長は、最大の競合相手である旅行業界の落ち込みを受け、旅行に使わなかった予算の一部がダイヤモンドの購入に充てられていると分析した。

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