アルコールの値段に世界初の下限、格安に歯止め 英スコットランド

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スコットランドがアルコールの値段に下限

スコットランドがアルコールの値段に下限

(CNN) 英スコットランドで1日から、アルコールの値段に下限を設ける法律が施行され、格安アルコール飲料が値上がりした。こうした法律の制定は世界初。政府は同法によって人命を救うことができると見込んでいる。

新法に基づき、アルコールの値段は1単位当たり50ペンス(約75円)が下限となる。同法は、国内でアルコール販売の免許を持つ酒販店やバー、レストランなどに適用される。

アルコール1単位は8グラム。アルコール度数40%のウィスキーなどでは25ミリリットル、13%のワインでは76ミリリットルに相当する。英国で標準的な175ミリリットルのグラス1杯のワイン(アルコール度数14%)には2.4単位のアルコールが含まれる。

スコットランドは以前から、格安アルコール飲料は容認できないと強調してきた。以前は安くて強いアルコール飲料を飲めば、1週間当たりの目安とされる14単位のアルコールを、わずか2.5ポンド(約370円)で摂取することが可能だった。しかし新法の施行により、同じ量のアルコール飲料は7.5ポンド(約1120円)以上へと値上がりする。

同地で実施された健康状態に関する2016年の実態調査では、1週間当たりのアルコール摂取量が14単位を超す人が、4人中1人を占めていた。

英国の中でもスコットランドはアルコール関連の死者が最も多く、2015年の統計によれば、1週間に22人がアルコール関連で命を落としていた。15~16年にかけては、2万3400人以上がアルコール関連の疾患で病院に入院している。

アルコールの値段に下限を設けたことで、5年以内に392人の人命を救うことができると政府は見込む。

政府によると、新法の影響を受けるのは、ホワイトサイダーや格安スピリッツなど、低価格のアルコール飲料が大部分。パブなどで出されるアルコール飲料は、以前からこの下限を上回っている。

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