気球で宇宙の入り口まで旅行、料金は1400万円 乗客募集

スペース・パースペクティブの「宇宙船ネプチューン」/Courtesy PriestmanGoode

2021.06.24 Thu posted at 12:18 JST

(CNN) ウイルスの空気感染を避けたいならば、真空に近い環境へと旅することは悪くないアイデアかもしれない。

米フロリダ州に本拠を置き、有人宇宙飛行を取り扱うスペース・パースペクティブ社は、最新鋭の技術を取り入れた気球で、宇宙の入り口にまで搭乗客を運ぶ計画を立てている。巨大な気球につるされ、気圧が保たれたカプセルには、操縦士と最大で8人の搭乗客が乗り込む。

同社は現在、2024年前半に飛行予定の「宇宙船ネプチューン」の搭乗予約を募っており、料金は1人12万5000ドル(約1400万円)となっている。


宇宙船ネプチューンは真空に近い環境でも運行できるよう設計されている/Courtesy PriestmanGoode

初のテスト飛行は6月18日にフロリダ州タイタスビルにあるスペースコーストで実施され、スペースポート(宇宙港)から飛び立った気球が6時間39分の飛行を終えた。気球は無人だったものの、搭載されたカメラが朝日が昇る地球を捉えた圧巻の風景を捉えた。

テスト飛行時に搭載されたカメラで撮影された画像=18日

同社は今回のテスト飛行が、観光目的の旅行客を宇宙へと運ぶことを目指すに当たり、非常に大きな節目となったと説明する。

同社による初の商用飛行はまずフロリダで実施される予定だが、さらに世界各地での打ち上げを計画している。

6時間のフライトではゆっくりと2時間かけて、地球上の大気の99%を見下ろす10万フィート(約30キロ)まで上昇。そこで2時間滞在し、乗客たちは船内から360度の眺望を楽しんだ後、さらに2時間かけて海上へと下降。安全に着水し、船で岸にたどり着くと旅は終了となる。

軽食スタンドとネット環境が供えられたカプセルは直径5メートル、ポリエチレン製の気球は最大膨張時には直径100メートルで、アメリカンフットボールの競技場ほどの大きさになるという。

気球の設計は英国の設計会社プリーストマングードと共同で行った。

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