サウジの石油施設にドローン攻撃、生産半減 フーシが犯行声明

煙の上がる製油所。イエメンの反政府組織フーシが犯行声明を出した/AP

2019.09.15 Sun posted at 10:03 JST

アブダビ(CNN Business) サウジアラビアで14日、国営石油会社サウジアラムコの施設2カ所が無人機による攻撃を受けて炎上した。この影響で同国原油生産の半分以上、世界全体の5%相当が停止したとみられる。

イエメンの反政府武装組織フーシが同日、傘下のテレビ局「アルマシラ」を通して犯行声明を出し、東部アブカイクとクライスにある施設を無人機10機で攻撃したと発表した。

サウジのアブドルアジズ・エネルギー相は、この攻撃で日量570万バレルに上る原油と天然ガスの生産が影響を受けたと発表した。石油輸出国機構(OPEC)が今年8月に出した最新のデータによると、サウジの産油量は日量980万バレル。

アブドルアジズ氏は、アラムコが施設の復旧を急ぎ、2日以内に経過を報告すると述べた。また、この攻撃は全世界の原油供給にも影響を及ぼし、世界経済を脅かすとして非難した。

サウジは世界の産油量の約10%を占める最大の石油輸出国。アラムコは現在、国内外での新規株式公開(IPO)に向けて準備を進めている。

専門家らによれば、アブカイクの施設は世界の原油供給に最も重要な位置を占めているとみられ、停止状態が長引けば原油価格の上昇を招く恐れがある。

米国のポンペオ国務長官は、イエメンからの攻撃だったという証拠は何もないと述べ、フーシを支援するイランによる犯行との見方を示した。

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