強制収容問題で日本語「こんにちは」発言、米内務長官に批判

ジンキ内務長官の「こんにちは」発言に批判的な声が寄せられた

2018.03.17 Sat posted at 17:39 JST

(CNN) ライアン・ジンキ米内務長官が第2次世界大戦中の日系米国人の強制収容問題に絡む連邦議会公聴会の質疑で、日本語の「こんにちは」を相手の発言内容を斟酌(しんしゃく)しない脈絡の中で用いたとして批判を招く事態となっている。

この言葉は、コリーン・ハナブサ下院議員(ハワイ州選出、民主党)が強制収容所の歴史的遺跡の保存に充てる200万ドル(約2億1200万円)の補助金確保を要請した際に飛び出していた。同議員は強制収容された自らの祖父2人の苦渋の体験などを交え、補助金の必要性を訴えていた。

ハナブサ氏の祖父の辛い過去の話を聞いた後、同長官は「こんにちは」と発言。同議員は一瞬、当惑したよう表情を示しながらも「むしろ、おはようございます」の言葉がこの時間帯には適切とし、「もう気にしないで」とも続けていた。

長官はこの後、補助金支出の削除は見逃しの結果の可能性があるとし、「米国史における強制収容所の問題の重要性は認識している」と述べていた。

ただ、民主党の複数の連邦議員はジンキ長官の今回の日本語の挿入の仕方などを問題視。ハワイ州選出のメージー・ヒロノ上院議員は日系米国人約12万人の強制収容は笑い話ではないとした上で不適切で未熟と非難。

タミー・ダックワース上院議員(イリノイ州選出)はツイッター上で人種差別がよいわけはないと反発。グレース・メング下院議員(ニューヨーク州選出)は明らかに無神経とし、閣僚が示すべき振る舞いではないと叱責した。

日本語「こんにちは」発言、米内務長官に批判

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