歌手ロードもイスラエル公演中止 ボイコット運動広がる

トランプ米大統領によるエルサレム首都承認を受け、ボイコット運動が広がっている

2017.12.26 Tue posted at 12:38 JST

(CNN) 米国のトランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都と宣言したことを受け、イスラエルに対するボイコットや投資の引き揚げを呼びかけるBDS運動への賛同が広がっている。ニュージーランドの歌手ロードはファンなどに促され、テルアビブで来年6月に予定していた公演を中止した。

BDS運動ではこれまでに、英歌手エルビス・コステロや米歌手ローリン・ヒルなど多数のミュージシャンや作家が、イスラエルでのイベント中止やボイコット運動支持を表明している。

ロードのコンサート主催者は24日、テルアビブ公演が中止になったことを確認した。

ロードに対しては、ニュージーランド在住のユダヤ人活動家とパレスチナ人活動家が先週、テルアビブ公演の中止を求める公開書簡を発表していた。

書簡ではトランプ大統領がエルサレムをイスラエルの首都と宣言したことに触れ、イスラエルの政策を、パレスチナに対する「占領とアパルトヘイト」と形容。「テルアビブで公演すれば、イスラエル政府の政策を支持したと見なされる」と主張していた。

ロードはツイッターでこの書簡を共有したユーザーに返信し、対応を検討すると表明。インターネットで活動家やファンとやり取りする中で、コンサートの中止を決めた。

ニュージーランドの歌手ロードはテルアビブ公演の中止を発表した

BDS運動はイスラエルを経済的・文化的に孤立させることを狙って2005年から始まった。

モデルになったのは、1970年代~80年代にかけて南アフリカのアパルトヘイト終結を目指した運動だった。

こうした運動に対しては批判的な意見もある。英ロックバンドのレディオヘッドはテルアビブ公演の中止を求める声を退け、音楽は「国境を越えるものであって、国境を築くものではない」と訴えていた。

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