ロンドン警視庁、女性に単独で近寄る警官への警戒喚起

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ロンドン警視庁が女性たちへ、単独で近づく警官に対する自衛策を講じるよう助言した/Leon Neal/Getty Images

ロンドン警視庁が女性たちへ、単独で近づく警官に対する自衛策を講じるよう助言した/Leon Neal/Getty Images

(CNN) 英ロンドン警視庁は2日までに、現職だった男性警官が女性を誘拐し殺害した事件発生を受け、女性に対し事情聴取を名目に単独で近づいてきた警官の身元に不審を抱き、危険を感じた場合、近くの民家に駆け込むなどの自衛策を講じるよう助言した。

通行人を大声で呼び止める他、走行のバスに手を振ったり、警察へ緊急通報を試みたりする防御策も勧めた。

警視庁幹部は記者会見で、制服警官の大半は巡回や他の職務を同僚と一緒に遂行していると説明。私服姿での巡回も時にあるが、その場合でも例外なく同僚と共にあるいは多人数で従事しているとした。

また、文書での声明で私服姿の警官が1人で接触してきた場合、「鋭い質問」も浴びせてその警官の身元証明や聴取などの意図の確認を図るべきと勧告。質問事項の内容としては「他の同僚はどこ?」「どこから来たの?」「何でここにいるの?」などを推奨した。

さらに接近してきた警官が無線を持っているのなら、無線連絡をする相手との会話を求め、警官が本物であり聴取が正常な職務であることなどの確認作業をすることも促した。

一方、警視庁の今回の対応策については女性の権利擁護団体や野党議員らから批判も出ている。

女性の平等党はツイッター上で、女性の安全問題に対する視点が警察には根本的に欠如していることを物語ると非難。警官と逮捕者の間には権限で大きな不均衡があることも認識していないと指弾した。

女性殺害事件は今年3月3日に発生。当時警官だった容疑者が新型コロナウイルス対策違反を言い訳に被害者に接近し、手錠も用いて車内に誘い込み、レイプした後に絞殺していた。ウェイン・カズンズ被告は最近、終身刑の判決を受けた。英国内でこの厳しい量刑の言い渡しはまれとなっている。

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