スコットランド、全土で生理用品を無料提供 世界初の法案可決

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貧困に対し活動する英スコットランドのモニカ・レノン議員(左から2番目)ら/Jeff J Mitchell/Getty Images

貧困に対し活動する英スコットランドのモニカ・レノン議員(左から2番目)ら/Jeff J Mitchell/Getty Images

ロンドン(CNN) 英スコットランド議会は24日、タンポンやナプキンなどの生理用品を全土で無料提供する法案を全会一致で可決した。こうした法案が制定されるのは世界で初めて。生理の貧困撲滅に向けた世界的運動の画期的な勝利と受け止められている。

同法に基づき、スコットランドでは全土の学校や大学といった公共施設で生理用品を無料で入手できるようになる。無料提供を徹底させる役割は、各地の自治体や教育機関が担う。

法案を昨年提出したモニカ・レノン議員は採決を前に、「この運動は労働組合や女性団体、慈善団体など幅広い連合によって支持されてきた」と述べ、「スコットランドは生理の貧困を過去のものにする最後の国にはならない」と力を込めた。

2022年までの支出額は、無料製品を使う女性の数によって、年間870万ポンド(約12億円)前後と推定される。格差に関する公式統計によると、スコットランドでは女性の20%近くが相対的な貧困状態にある。

スコットランド自治政府のスタージョン首相は法案の可決を受け、ツイッターの公式ページに「この画期的な法案が可決され、スコットランドが世界で初めて必要とする人に無料の生理用品を提供する国になることを誇りに思う」と書き込んだ。

英慈善団体が14~21歳の女性を対象として2017年に英国で実施した実態調査では、10人に1人が生理用品を買うゆとりがないと回答していた。

スコットランド自治政府はこれまでも、貧困対策としての生理用品の無料提供を推進してきた。イングランドも昨年から学校で生理用品の無料提供に乗り出し、ニュージーランドも今年から同様の措置を講じている。

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