英国内の新型コロナ死亡リスク、黒人は白人の4倍 国家統計

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患者を搬送する医療従事者ら=4月10日、英ロンドン/Justin Setterfield/Getty Images

患者を搬送する医療従事者ら=4月10日、英ロンドン/Justin Setterfield/Getty Images

ロンドン(CNN) 英国では新型コロナウイルス感染症患者のうち黒人の死亡する可能性が白人の4倍に上っていることが分かった。南アジア諸国の民族集団についても同様のリスクの増加が見られるという。7日に公表された新たなデータから明らかになった。

英国家統計局の報告によると、新型コロナウイルス感染症で死亡する可能性は、黒人女性が白人女性の4.3倍、黒人男性が白人男性の4.2倍それぞれ高かった。調査対象となった黒人はカリブ系黒人、アフリカ系黒人、その他の黒人と定義されている。

バングラデシュ、パキスタン、インドの出身者やそれらの民族的ルーツを合わせ持った人たちについても「統計上有意な死亡リスクの上昇がみられた」という。

人種に基づくリスクの差について、報告では「部分的には社会経済上弱い立場にある点や、その他の状況に起因するが、それだけで完全に説明がつくものではない」と述べている。

患者の年齢や人口統計的要因、申告のあった健康上の問題を加味してもなお、黒人が新型コロナウイルス感染症で死亡する可能性は白人の2倍近くに達していたという。

今回のデータはイングランドとウェールズを対象に、3月2日から4月10日までに起きた新型コロナの関連死を調査したもの。

英財政研究所(IFS)が先週発表した分析でも、アフリカ系黒人の民族的背景を持つ人が病院での新型コロナ治療中に死亡するリスクは白人より3.7倍高いとする結果が出ていた。

英国での新型コロナウイルスによる死者は6日に公表された時点で3万人を突破しており、欧州で最多となっている。

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