ロシア艦船、アラビア海で米艦に「攻撃的接近」 CNNが映像入手

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ロシア艦船、アラビア海で米艦に「攻撃的接近」

(CNN) 米海軍は10日、ロシア軍の艦船が9日、アラビア海北部で活動中の米駆逐艦に異常接近したと明らかにした。米艦からの警告を無視してロシア艦が接近を続け、衝突の危険性を高めたとしている。

CNNが入手した現場の映像には、ロシア艦が米駆逐艦「ファラガット」に急接近する様子が映っている。国防総省の当局者2人によると、ロシア艦は180フィート(約55メートル)の距離まで接近した後、針路を変えたという。

米軍とロシア軍の間では近年、艦船などが異常接近する事案が続発。米当局者はこうした接近を「安全性に欠ける」「挑発的」と非難してきた。7カ月前には太平洋で米ロの艦船が異常接近し、米艦が緊急回避行動を強いられる事態ともなっていた。

今回の接近について、中東を管轄する米海軍第5艦隊は声明で「USSファラガットは1月9日に北アラビア海で通常の活動を行っていた際、ロシア海軍の艦船から攻撃的な接近を受けた」としている。

第5艦隊によると、ファラガットは衝突の危険を示す5回の短い汽笛音を鳴らし、国際規則に従って針路を変更するようロシア艦に要求。ロシア艦は最初これを拒んだものの、最終的には針路を変更した。ただ、「異常接近中に国際規則を順守するのが最初遅れたことで、衝突の危険性が高まった」という。

米海軍当局者によると、ファラガットは空母「ハリー・S・トルーマン」を中心とする艦隊の一部で、敵の艦船によるトルーマンへの接近を阻止する役割を担っているという。

一方、ロシア国防省は10日、ファラガットの側が危険な動きをしたと主張。米海軍の主張は「事実と一致しない」とし、ファラガットの乗組員の「プロ意識に欠ける」行動を批判した。

「ロシア艦船の左舷側を前進していた米軍の駆逐艦が(ロシア船の)進路に入ってくる動きを行い、衝突を回避する国際規則を著しく破った」とも述べ、進路に侵入してきた船の衝突回避を行い「プロフェッショナルな行動」を取ったのはロシア艦船の乗組員だったとの認識を示した。

ロシアは前述の昨年6月の接近事案についても、米国の巡洋艦が急に進路変更してロシアの駆逐艦に50メートルまで接近、ロシア側が回避行動を強いられたと主張している。

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