海岸にカツオノエボシが大量漂着、3千人超が刺される被害 豪

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カツオノエボシは強い北東の風に運ばれて漂着した/Reinhard Dirscherl/ullstein bild/Getty Images

カツオノエボシは強い北東の風に運ばれて漂着した/Reinhard Dirscherl/ullstein bild/Getty Images

(CNN) オーストラリア東部クイーンズランド州のビーチリゾートで、遊泳客などがクラゲに似た「カツオノエボシ」に刺される被害が続出している。ゴールドコーストとサンシャインコーストで被害に遭った人は、先の週末だけで3000人を超えた。

同州のライフセーバー団体によると、カツオノエボシに刺されて手当てを受けた人は、先の週末だけで3595人に上る。今年に入ってからの合計では9300人に達し、9人が入院した。これと比較して、昨年9月までの1年間でカツオノエボシに刺された被害件数は1万4008件だった。

この影響で、先の週末は同州内の複数のビーチが閉鎖された。

ライフセーバー団体によると、被害が相次いだ原因は、北東の風が強く吹いたためにカツオノエボシが海岸に漂着したことによる。ほとんどは既にいなくなったものの、まだ一部は海岸に残っているという。

カツオノエボシに刺されても普通は命に別状はなく、一般的には氷や湯を当てて手当てする。ただ、CNN系列局のSBXは、アナフィラキシーショックを起こして救急隊の手当てを受けた海水浴客もいたと伝えている。

有毒クラゲなどに詳しいオーストラリアの専門家は同局の取材に対し、この1カ月の被害の多さは「異常」だと指摘した。カツオノエボシは普段、海岸から離れた場所に生息しているが、帆のような構造を持つ体に風が吹きつけて海岸に打ち上げられることがあるという。

「カツオノエボシは帆が右向きの個体と左向きの個体があり、風が吹くと、その風が当たる方の帆を持つ個体のみが流される」「これは個体群が絶命しないようにするため、自然に備わった特質だ」と専門家は解説している。

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