総領事館で消息絶ったサウジ人記者、トルコ大統領が捜査表明

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トルコのエルドアン大統領。サウジ記者の消息について調査を行っていると明らかにした/MALLO, CHARBEL/CNN

トルコのエルドアン大統領。サウジ記者の消息について調査を行っていると明らかにした/MALLO, CHARBEL/CNN

トルコ・イスタンブール(CNN) トルコの最大都市イスタンブールでサウジアラビアのジャーナリストがサウジ総領事館に入ったまま消息を絶った問題について、トルコのエルドアン大統領は7日、首都アンカラで記者団に対し、「トルコの大統領として追及している」と語り、領事館出入り口の映像を全て調べるなどの捜査を進めていることを明らかにした。一方、サウジ側はジャーナリストの失踪について関与を否定している。

行方不明になっているのは、米紙ワシントンポストの記者でサウジのムハンマド皇太子を公然と批判していたジャマル・カショギ氏。トルコ人の婚約者によると、結婚手続き用の書類を入手するため2日にサウジ総領事館に入り、そのまま出てこなかったという。

エルドアン大統領の政治顧問は7日、CNNの取材に対し、カショギ氏は領事館内で殺害された可能性が極めて大きいと語り、「もし同氏が生きていれば、サウジはその証拠を提示するはずだ」と指摘。「もし領事館内におらず、通常の経路で領事館を離れたのではないとすれば、黙らされたかバラバラにされた可能性がある」と話している。

国営アナトリア通信によると、トルコ警察は6日の声明で、カショギ氏が領事館にいる間にサウジの当局者数人を含む15人が航空機2機でイスタンブールに到着し、領事館を訪れたと発表した。

エルドアン大統領は7日、「空港への到着と出発について捜査している」と発言。これはこのサウジ国籍の15人に言及したと思われる。

エルドアン大統領は、カショギ氏が殺害されたという情報には直接言及しなかったものの、「ジャマルはジャーナリストで、私の長年の友人だった」と語った。

大統領の政治顧問はサウジ側の対応について、「建物の中で起きたことに関して説得力のある説明は一切ない」と批判、サウジの責任を追及する姿勢を強調した。

カショギ氏の友人は、同氏が7日か14日にも結婚するはずだったと打ち明けた。今は本人がいないまま、友人たちが数日中に葬儀を営む準備をしているという。

一方、サウジアラビアはカショギ氏の失踪に関する一切の関与を強く否定。当局者は同氏が領事館を訪問後、間もなく立ち去ったと説明した。ただしサウジ当局は、防犯カメラの映像などは公表していない。

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