子どもが住みやすい国のランキング、北欧諸国が上位独占

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(CNN) 世界の子どもを支援する国際非政府組織(NGO)のセーブ・ザ・チルドレンは、子どもたちが死や暴力、飢えなどに脅かされずに育っている国かどうかを評価した2017年版のランキングを発表した。このランキングによれば、子どもにとって良い国の上位には北欧諸国が多く入った一方、悪い国の上位はアフリカ諸国が独占した。

セーブ・ザ・チルドレンは「子ども時代の終わり」と題したプロジェクトで、世界172カ国について子どもたちの暮らしを奪う要因を調査。5歳未満の子どもの死亡、栄養不良や発育不全、非就学率、児童労働、児童婚、若年出産、紛争による強制移動、子どもの殺人被害という8つの指標を調べ、その平均値を比較した。

その結果、子どもが育ちやすい国のランキングはノルウェーとスロベニアが同点でトップに立った。3位はフィンランド、4位にはオランダとスウェーデンが並んだ。6位以下にはポルトガル、アイルランドが続き、8位がアイスランドとイタリア、10位はベルギーとキプロス、ドイツ、韓国が同点だった。

ワースト1~10位はアフリカ諸国が独占し、最下位は西アフリカのニジェールだった。

日本は16位だった。米国は36位で、ボスニアとロシアの間に位置している。十代の出産件数は米国を含む7カ国で世界全体の半数を占めた。15年の乳幼児の死亡数をみると米国は2万3455人で、欧州40カ国の合計より多かった。

セーブ・ザ・チルドレンの米国での活動を統括するリチャード・ブランド氏は、米国の状況がギリシャやアイルランドなど、経済難に陥った国にさえ後れを取っていることに危機感を示した。

ブランド氏は世界で今年特に目立った問題として、暴力と飢饉(ききん)、強制移動を挙げている。

ニジェールでは5歳未満の子どもの43%に、栄養不足による発育不全がみられた。ワースト4位の中央アフリカでは、全人口の19.3%が紛争で避難を余儀なくされ、子どもたちが兵士として戦闘に駆り出されている。

世界で戦火や迫害から逃れるために移動を強いられている人の数は史上最悪の水準に及んでいると、ブランド氏は指摘する。国民の避難率が最も高かったのはシリアで、65.4%に達した。

15年の時点で世界の不就学児は計2億6300万人、児童労働者は計1億6800万人。2800万人近い子どたちが避難を強いられた。

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