仏大統領選、棄権・白票が記録的な数に 制度改革求める声も

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マクロン氏とルペン氏のどちらにも投票しないよう呼びかける人々

マクロン氏とルペン氏のどちらにも投票しないよう呼びかける人々

(CNN) 中道系独立候補のマクロン氏が右翼・国民戦線(FN)のルペン氏を大差で破ったフランス大統領選の決選投票では、どちらの候補も支持できないとして白票を投じたり棄権したりした有権者の数が記録的な水準に上っていたことが9日までに分かった。

仏国民の間で、白紙投票はフランス革命以来、抗議の意思表示と位置付けられてきた。7日に行われた今回の投票では白票または無効票を投じた有権者が全体の9%近くと、現体制の「第5共和政」が始まった1958年以降で最も高い割合を記録した。

決選投票ではまた、棄権率も4分の1近くと、1969年以来の高さを記録した。棄権者と白票、無効票を合計すると有権者の3分の1に上る。これはルペン氏の得票率を超える割合だ。

白票は投票率の集計に含まれるものの、得票率には影響しない。このため、白票も各候補の得票と同様に扱うべきだと訴える声が上がっている。最近の世論調査では、「白紙投票が法律で正式に認められれば白票を投じる」と答えた有権者が40%を占めた。

仏南西部ボルドーに住む40代の男性は、支持していた左翼のメランション氏が第1回投票で敗退したため、決選投票は白紙投票にしたという。ルペン氏の勝利に対する恐れを表明したいと思ったものの、マクロン氏の政策には同意できなかった。現行の選挙制度を「あまり民主的ではない」と批判し、その気持ちを白票に込めたと話す。

決戦投票に向けて棄権や白紙投票を呼び掛ける運動は、ソーシャルメディア上などで勢いを増していた。

同国では伝統的に選挙での投票率が高いことから、専門家らは棄権や白紙投票の多さを「国民からの大きな声」として受け止め、選挙制度を改革するべきだと指摘している。

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