ルペン氏政党、ホロコースト発言で党首代行を交代

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マリーヌ・ルペン氏

マリーヌ・ルペン氏

パリ(CNN) フランスの極右政党・国民戦線の広報担当者は29日までに、CNN系列局BFMとのインタビューで、仏大統領選の決選投票に進んだことを受け一時的に党首の座から退いたマリーヌ・ルペン氏の代行を、ジャンフランソワ・ジャルク副党首からスティーブ・ブリオワ副党首に交代させる方針を明らかにした。ジャルク氏は、ナチス・ドイツの強制収容所での毒ガス使用を疑問視する発言をしたとして批判を浴びている。

ジャルク氏は疑惑を全面的に否定。同氏の弁護士は「ジャルク氏が歴史修正主義的な発言を行ったことは1度もない。そうでないかのように言うのは全くの嘘だ」などと述べた。

各種報道によると、ジャルク氏は過去に、ナチスの強制収容所でドイツ人がユダヤ人殺害のため「チクロンB」と呼ばれるガスを使用したことを疑問視。ガス室での同ガスの使用という歴史的に確立された事実を否定したとされる。また、著名なホロコースト(ユダヤ人大虐殺)否定論者の著作を支持していたとも指摘されている。

ルペン氏はBFMの取材に、ジャルク氏は「今回の中傷で極めて大きな影響を受けた」と述べた。

一方、後任のブリオワ氏は現在、移民と性的暴行を関連付ける見方をツイッターに投稿したことをめぐり、人種的な憎悪をあおったとの疑惑に直面している。

国民戦線には選挙運動中、ホロコーストを否定しているとの批判がついて回ってきた。3月には、ホロコーストでの大量虐殺は起こらなかったと主張しているところを隠しカメラで撮られたことを受け、同党の地方幹部が活動停止処分に。ルペン氏は今月上旬、ナチスの収容所に送られたユダヤ人の戦時強制連行に関してフランスには責任がないと示唆し、批判を招いていた。

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