改憲抗議が暴徒化し1人死亡、国会議事堂に放火 パラグアイ

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抗議デモに対峙するため隊列を組む警官隊

抗議デモに対峙するため隊列を組む警官隊

パラグアイ・アスンシオン(CNN) 南米パラグアイの首都アスンシオンで2日までに、カルテス大統領の再選承認につながる上院規定の改正案に反発するデモ参加者が国会議事堂になだれ込み、建物に放火する騒乱が起きた。

デモ隊の少なくとも1人が死亡した。議事堂内の部屋や廊下が荒らされ、火災も広がった。複数の警察車両が損傷したという。負傷者の有無や人数は伝えられていない。

議事堂への突入などは先月31日夜に発生したもので、消防隊が出動し、機動隊も放水車の動員を強いられた。警察は一部のデモ隊にゴム弾を撃ち込み、排除を試みた。同国のロハス内相によると、デモ参加者の死亡を受け捜査が開始され、警官1人が拘束された。

1992年公布のパラグアイの憲法は大統領の任期を1期5年のみと規定。1日に予定されていた規定改正案に関する上院審議は取りやめとなった。

今回の騒乱は、与党・コロラド党が支持勢力の上院議員25人を集結させた審議を図り、カルテス氏の再選を可能にする法案成立を強行させたことが発端。コロラド党所属が大半の25人は31日未明に上院の本会議場ではない議事堂内の部屋で秘密投票を実施し、再選法案を通過させていた。上院の定数は45議席で、法案通過には過半数の23票が必要。

再選に反対するデモ隊はカルテス氏が2期目を求めないと確約すれば抗議活動を停止すると宣言していた。

パラグアイでは1954年に軍事クーデターが発生してストロエスネル将軍が実権を掌握した後、独裁体制が35年続いていた。

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