インド、国境線の封鎖計画 パキスタンとバングラ対象

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インドはカシミール地方を含む国境管理を徹底したい考え

インドはカシミール地方を含む国境管理を徹底したい考え

ニューデリー(CNN) インドのラジナート・シン内相は30日までに、テロリストの越境侵入などを阻止するためパキスタンとバングラデシュとの国境を完全に封鎖する方針を再確認した。

同国の国境警備隊の卒業式典で述べた。一部の国境線は山間部、密林や河川に位置する地形的な障害に直面しているが、出来るだけ早急な封鎖を決めたと述べた。両国との国境線沿いの約9割の場所にはフェンスが構築されているが、テロリストの侵入は絶えないという。

内務省報道官は、大半の国境線での治安には問題ないが、残る10%の地域での安全対策が今後の課題になるとしている。パキスタン、バングラデシュとの国境線の完全封鎖は2018年末までの終了を見込む。

米中央情報局(CIA)の世界便覧によると、インドは6カ国と国境を接し、その総距離は1万3000キロ以上。インドの懸念が特に強いのはパキスタンとバングラデシュで、インド北部のカシミール地方は1947年以降、パキスタンと帰属権を争う。インド内務省報道官によると、カシミール地方では実効支配線の封鎖をさらに進める。

インド東部ではバングラデシュからの不法移民が重大な問題になっている。インド内に住むバングラデシュの不法移民は最多で1500万人との推定数字もある。

ただ、パキスタン、バングラデシュとの国境線の完全封鎖はほぼ不可能との見方もある。ニューデリーに拠点があるシンクタンク「政策研究センター」の国家安全保障門専門家はいかなる先端技術を導入しても封鎖は無理と指摘。カシミール地方の場合は、豪雪が築いたフェンスを消失させる恐れがあり、国境線沿いのバングラデシュ領内は湿地や河川が多いと指摘した。

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