大気汚染が広げる北京の環境格差<4> 環境問題を商機に

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大気汚染厳しい北京、その暮らしとは

北京(CNN) 大気汚染などの環境問題に悩まされる中国だが、こうした現状に商機を見いだす人々もいる。北京在住のワンさん一家のように汚染を避ける生活を送る人々の周囲では、高収益を上げる産業が登場中だ。

前回「大気汚染が広げる北京の環境格差<3> 経済損失は60兆円」はこちら

ワンさんの娘2人はそれぞれ6歳と3カ月。「彼女(下の娘)は生まれたばかりだが、呼吸している空気は本当に質が悪い。私は2夜連続で文字通り眠れなかった」と話す。

中国の複数の調査企業によると、中国の空気清浄機の販売台数は2010年に20万台だった。これが4年後、200万台に急増。2018年には年間400万台の需要が見込みまれるという。

現在の収益の多くは高価格帯の商品から来ているが、こうした状況は少しずつ変わりつつある。中国のIT企業「小米科技(シャオミ)」は360ドルで比較的強力な空気清浄機を提供している。

ただ、売り上げの急増は短期的なものも多い。中国のインターネット小売り大手、京東商城(JD)によると、中国政府が「赤色警報」を出していた昨年12月16日~20日、同サイトでのマスクの売り上げは380%増加。空気清浄機の売り上げも210%増加した。

米・南カリフォルニア大学のマシュー・カーン教授によると、別の通販サイトの売り上げデータを調べたところ、やはり大気汚染がひどかった2013年冬にも同様の傾向が見られたという。

次回「大気汚染が広げる北京の環境格差<5> ターニングポイントは」は3月17日公開

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