妊娠の13歳少女の結婚承認、親類男性と チュニジア

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女性への暴力の根絶を求め、抗議の声を上げるチュニジアの人々

女性への暴力の根絶を求め、抗議の声を上げるチュニジアの人々

(CNN) チュニジアの裁判所は15日までに、13歳の少女とこの少女を妊娠させた義理の兄弟の1人(20)との結婚を認める判断を示した。子どもの権利保護活動を進める非政府組織(NGO)などはこの決定に強く反発している。

同国の刑事法では、15歳以下の少女と暴力を行使せず性行為に及んだ場合は禁錮6年の判決と定められている。ただ、被害者と結婚すれば罪に問われず、裁判所判事の今回の判断はこの規定に準じたものとなっている。

裁判所の同僚の判事は、結婚の認可はこの旧式化した法律を単純に尊重したものと指摘。チュニジアは子どもの権利保護に関する国際条約を北アフリカ地域では最初に認めた国の1つだが、問題の刑事法の是正にはこれまで取り組んでこなかったと説明した。

裁判所の今回の判断を受け、同国北西部ケフ出身の少女と義理の兄弟は双方の両親が立ち会う中で結婚したという。

これに対しNGOなどは裁判所周辺で座り込みの抗議活動を展開。13歳の少女と「強姦(ごうかん)犯」の結婚を認可した判断に怒りを示す声明を発表し、政府に対し少女の保護と学業の継続の保証を求めた。

女性・家族・子ども省は声明を出し、今回の判断を深く懸念しているとの立場を表明。少女の利益を考え結婚の無効を求める考えを示した。同時に議会に対し女性への暴力根絶を目指す法案成立の作業を早めることを促した。同法案は2014年に上程されたが、審議は始まっていない。

この法案には夫婦間のレイプを違法とし、レイプの犠牲者が20歳以下の場合、結婚すれば刑事免責される規定の廃棄などの内容が含まれている。

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