英王子夫妻の歓迎式典、先住民代表出席せず カナダ

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英王子夫妻は子どもたちと共に8日間の日程でカナダを訪問

英王子夫妻は子どもたちと共に8日間の日程でカナダを訪問

(CNN) 英ウィリアム王子夫妻が訪問中のカナダで、夫妻と共に記念式典に出席するはずだった先住民代表が連日式典を欠席していたことが29日までに分かった。

ブリティッシュコロンビア州の先住民団体代表ステュワート・フィリップ氏は27日、ブリティッシュコロンビア大学で行われた10周年記念式典でウィリアム王子夫妻と共に登壇するはずだったが、当日朝になって出席を取りやめた。

その前日もフィリップ氏は、同州ビクトリアで開かれた和解式典に出席しなかった。この式典でフィリップ氏は、英王室と先住民の関係を象徴する指輪をウィリアム王子に贈るはずだった。

フィリップ氏は式典を欠席した理由について、カナダ全土で先住民が直面している貧困や社会問題について広く知ってほしかったと述べ、「尊敬の念がないわけではない。主義の問題だ」と説明。「我々の社会の貧困が深刻化する中で、行方不明になったり殺害されたりした先住民の女性や少女たちを思い、全土で起きている先住民の子どもの福祉政策の不備を考えると、良心に照らして式典に出席することはできない」と話している。

英王室はこの問題についてコメントを避けた。

先住民女性がカナダの女性人口に占める割合は4%にとどまる。しかし政府統計によれば1980~2012年に殺害された女性のうち、16%は先住民だった。フィリップ氏はその事実を広く知ってもらいたい考え。

失踪したり殺害されたりした先住民女性の問題についてはカナダ政府は5300万カナダドル(約41億円)をかけて調査に乗り出し、2018年末までに調査結果をまとめる方針。

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