政府軍包囲のシリア首都近郊、住民や戦闘員が退避

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(CNN) 内戦が続くシリアで首都ダマスカス郊外ダラヤ地区からの退避をめぐる合意がシリア政府と反体制派の間で成立したのを受け、ダラヤでは26日、バスによる人々の退避が行われた。

国営シリア・アラブ通信(SANA)によると、今回の合意に基づき、民間人4000人がダマスカス地方の一時収容施設に移送される見通し。反体制派の戦闘員数百人にも安全な退避が認められており、北西部イドリブに移送される。

現場からの動画には、住民らが抱き合い涙ながらに別れを告げ合う様子が映し出されている。ソーシャルメディア上で共有されている写真には、激しく損壊した町並みを縫って、住民らが荷物を運ぶ様子もとらえられている。

ダラヤには26日早朝、赤新月社の救急車の車列が到着した。

ダラヤでは2012年、政府軍が反体制派の拠点の奪還に乗り出す中、食料や水の供給が断たれていた。「餓死するか投降するか」を迫る戦術の一環で、シリア政府は多くの場所でこの戦術を使い批判を浴びている。

今回の退避は、シリア政府にとっての勝利を意味する。反体制派は数年間にわたり防衛していた地区を明け渡すことになった。

ダラヤでは11年、アサド政権に対する抗議行動が発生。当初は平和的な運動だったが、徐々に武力闘争に発展した。12年にはアサド政権軍が同市を包囲。以降4年間はたる爆弾による攻撃が続き、包囲開始時には数十万人いた人口も減少した。

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