シリアとロシア、包囲したアレッポに人道目的の回廊設置へ

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政府軍の拠点だったとみられるアレッポ旧市街の建物

政府軍の拠点だったとみられるアレッポ旧市街の建物

(CNN) シリアとロシアの当局者は28日、シリア政府軍が包囲した同国北部アレッポ市で人道目的で3つの回廊を開き、市民への食料や医療物資の配給を認めると発表した。反政府勢力の構成員に投降の機会も与えるとしている。

シリア軍はロシア軍による空からの支援を受け、同市への締め付けを強めている。国連は同市に推定20万~30万人の市民が残っているとして、人道危機のリスクを警告していた。

ロシア国防省の声明によると、市民を暴力被害から守るために、反政府派の撤退を許容する4つめの回廊も開かれる予定だという。市内には回廊の位置や検問所への接近方法を記したパンフレットが上空からまかれた。

だが、住民からは脱出に対する疑念やためらいの声が出ている。ある男性は高齢者や女性、子どもは脱出するかもしれないが、40歳以下の男性は政府の支配地域に行った後の処遇が不明なため残るだろうと述べた。

国際人権団体からも疑問の声が上がっている。アムネスティ・インターナショナルは、多くの市民が政府の約束に不安を抱き脱出しない可能性があると指摘。回廊の設置で人道危機が回避されるとの主張に異議を唱えた。

アレッポは2011年にシリア内戦が勃発して以来、市内の東部地区が反政府勢力の拠点となり、戦闘が続いてきた。

国営シリア・アラブ通信(SANA)によると、シリアのアサド大統領は今後3カ月以内に投降してきた反政府派には恩赦を与えると述べた。

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