新型駆逐艦の停電、海水温の高さが原因か 英

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英海軍が保有する最新鋭の45型駆逐艦

英海軍が保有する最新鋭の45型駆逐艦

(CNN) 英国で10億ポンド(約1500億円)をかけて建造された海軍の最新鋭艦6隻がペルシャ湾を航行中に電力を喪失した問題をめぐり、海水温の高さに対応できなかったために起きた故障だったとの見方がこのほど英議会で示された。

英海軍の45型駆逐艦6隻は、繰り返し停電が起きて艦内が真っ暗闇になるトラブルに見舞われていた。

7日の英議会国防委員会ではこの問題について、ロールスロイスやBAEシステムズの幹部が証言に立った。ロールスロイス幹部のトーマス・リーイ氏は、「当初要求された条件よりはるかに過酷な状況での運用を強いられた」と主張。温度の高い環境をシステムが認識できず、タービンの発電能力が追い付かなくなってすべての電力が失われたと語った。

これに対して英国防相の広報は、「45型駆逐艦は亜北極帯から熱帯環境まで、世界中で運航できる設計になっている。ペルシャ湾でも南大西洋でも1年を通して安定的に運航し続けている」と強調した。

45型駆逐艦は英国が建造した最新鋭の駆逐艦で、海軍の主力艦として2006年に配備された。耐久年数は30年とされる。

国防委員会では修理費用を懸念する声や、旧型艦の後継として導入予定の26型フリゲート艦の配備に遅れが出る可能性も指摘された。元海軍トップのアラン・ウェスト氏は、「こうした事態を許したという点で、我が国は大きな過ちを犯している」と述べ、これ以上の遅れが出れば、英国は求められた任務を果たせなくなると危機感を示した。

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