米大使館職員襲われ死亡、活動家標的か バングラデシュ

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(CNN) バングラデシュの米大使館職員で、性的少数者の問題を扱う同国初の雑誌の編集者も務めていた男性が25日夜、首都ダッカ市内のアパートで武装グループに襲われ、なたで切り付けられて死亡した。

米大使館によると、この男性はズルハズ・マンナン氏。地元警察当局者によると、同氏が友人とアパートにいたところへ、荷物の配達を装った5~6人の若い男たちが侵入し、2人をなたで殺害した。その場にいた同氏の母と家政婦は助かったという。

バーニキャット駐バングラデシュ米大使は声明でこの犯行を非難し、バングラデシュ政府に対して犯人の検挙を強く求めた。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルの幹部は、バングラデシュでは直前に大学教授が刺し殺されたばかりだと指摘。同国は平和的活動家らへの保護が極めて不十分だと批判した。

ラジシャヒ大学で英語を教えていたレザウル・カリム・シディケ氏は23日に殺害された。警察は24日、この事件に関連して大学生1人を拘束したが、容疑の詳細などは不明。過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」は同氏が「無神論を呼び掛けた」として犯行声明を出している。

ラジシャヒ警察の責任者は、犯行の手口からは同国で最近、世俗派のブロガーらを次々に殺害しているイスラム過激派の関与が疑われるとしたうえで、「シディケ氏はブロガーでもなく、反イスラム活動家でもなかった」と強調した。

アムネスティ・インターナショナルの同幹部は「バングラデシュ当局が暴力集団を罰することができないでいるうちに、彼らは大学教授や性的少数者の権利を訴える活動家にまで標的を広げてきた」と話している。

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