タリバーンと戦った11歳少年、銃撃され死亡 アフガン

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学校にも通っていたワシル君(中央)=Javid Faisal/Office of the Chief Executive

学校にも通っていたワシル君(中央)=Javid Faisal/Office of the Chief Executive

サマドさんもワシル君の父親も、かつてタリバーンのメンバーだったが、2012年にアフガン政府側に転向。ワシル君の父親はその1年後にタリバーンに殺害されていた。

包囲を突破したサマドさんの部隊やワシル君らは空路で州都タリンコートへ脱出し、ワシル君は学校に入学した。卒業後は警官になるのが夢で、サマドさんはワシル君のために家庭教師も付けたといい、「おいはとても才能があった。英語もある程度話せた」と将来を楽しみにしていた。

殺害されたのは、学校に数週間通った後の冬休み中だった。

2012年にタリバーンに銃撃されて重傷を負ったパキスタンの少女、マララ・ユスフザイさんは事件について、「この地域では1人の少年だけでなく、たくさんの子どもやたくさんの人たちに同じことが起きている」「罪のない子どもたちに対して同情を持たないのはあまりに悲しい」と語った。

ワシル君は警察に配属されていたわけではなく、包囲された家族を守るために戦ったとウルズガン州の当局者は強調する。

子どもを戦闘にかかわらせることは法律で禁じられており、アフガニスタンのガニ大統領も禁止命令の徹底を命じている。しかし同国の人権団体によると、子どもが警察のために戦っているという報告は時折寄せられるという。タリバーンはそれを上回る数の子どもを使っているといい、「反政府勢力は戦闘や武器の輸送、自爆テロといった行為のために、何百人もの子どもを使っている」と担当者は話している。

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