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シリア北部で進む滑走路拡張工事、ここが対ISIS作戦の最前線 CNN EXCLUSIVE

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滑走路の拡張工事が進められていた

滑走路の拡張工事が進められていた

シリア北部(CNN) シリア北部のイラク国境に近い町ハサカの郊外で、一本の滑走路を拡張する工事が行われている。米軍が過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の掃討作戦のために設けた新たな拠点を、CNNの取材班が訪れた。

取材班のマイクロバスから見えるのは、数十匹の羊の群れを見守る羊飼いと、平原に点在する採油ポンプ。青い空には戦闘機の残した飛行機雲がゆらめく。

日干しれんがの村を走り抜けると、遊んでいた子どもたちが驚いて足を止めた。頭に赤と白の布を巻いた年配の男性たちが、けげんそうな視線を向けてくる。ここにはアラブ系の部族とクルド人、イスラム教徒とキリスト教徒の住民が混在している。首都ダマスカスから遠く離れ、中央政権には長年見向きもされなかった農村地域。それが今では対ISIS作戦の拠点として、米国防総省などからにわかに注目されている。

目的地の滑走路は、もともと農薬散布機の離着陸に使われていた。米軍輸送機などが着陸できるように長さを700メートルから1320メートルに延ばし、積み荷を降ろすスペースも整備する工事が進んでいる。

近くに住む年配の男性が、羊の世話の手を止めてお茶を出してくれた。男性の部族はアラブ系だが、クルド人と良好な関係を維持している。近くでヘリコプターや飛行機の音は聞こえるけれど、滑走路に着陸する場面はまだ見たことがないという。

米軍がこの場所を選んだのは、ISISの前線基地や資金源の油田まで160キロと比較的近い一方で、地元民兵組織「クルド人民防衛隊(YPG)」の支配地域内に位置しているからだ。

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