チュニジアで30日間の非常事態宣言、テロ続発を懸念

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海岸を警備する当局者。チュニジアが非常事態を宣言した

海岸を警備する当局者。チュニジアが非常事態を宣言した

(CNN) チュニジアのカイドセブシ大統領は4日、新たなテロ攻撃が起きれば、国家の崩壊につながりかねないとの危機感を示し、国内に30日間の非常事態を宣言した。

同国では先月26日、北東部にある海岸リゾート地のホテルが襲撃され、外国人観光客ら少なくとも38人が殺害されるテロが発生。過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が犯行を認めていた。

また、今年3月には首都チュニスで国立バルドー博物館で銃乱射のテロが起き、多数の犠牲者が出ていた。ISISはこの事件でも関与を認めた。

同大統領はテレビ演説を通じての非常事態宣言で、軍や警察など治安当局の権限を拡大し、公共の場での集会開催の権利を制限するともした。ただ、表現の自由は尊重するとも付け加えた。

また、ISISを名指しし、テロとの戦争も宣言した。「チュニジアは極めて深刻な危険に直面している」との認識も示した。海岸リゾート地のスースでのような事件が再度起きれば、「国家は崩壊するだろう」との懸念も表明した。

ISISはスースでの事件への関与を認めたものの、襲撃に直接加わったのかなどは不明。同組織は単独の実行犯とする男の写真も公開した。この男は警察との交戦で射殺されていた。同国内務省は実行犯と関係があるとする複数の逮捕者も発表している。

北アフリカや中東諸国に広がった民主化運動「アラブの春」の端緒となったチュニジアでは2011年、非常事態が宣言されたが、昨年3月に解除されていた。

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