サウジ、パキスタンからの核兵器調達を否定 英紙報道受け

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(CNN) サウジアラビア国防省当局者は21日までに、同国がイランの核武装化に対抗するためパキスタンから核兵器を調達する戦略的決定を下したとする英紙報道を否定した。

同省当局者はCNNの取材にこの種の報道は過去にもあったし、今後も出てくるだろうと指摘。「うわさや憶測については論評しない」との立場を示した。

報道は英紙「サンデー・タイムズ」が複数の米政府高官の情報として伝えた。調達する核兵器は、パキスタンが既に保有しているものともした。

同紙は、サウジは過去30年間、パキスタンの核開発計画資金の大半を拠出してきたとも指摘。サウジの今回の決定は、欧米諸国などとイランが今年4月初旬、核開発制限と経済制裁の解除を組み合わせた枠組み合意を発表したことにイスラム教スンニ派諸国の懸念が高まっている中で下されたとも伝えた。イランはイスラム教シーア派が多数派。

サウジのアルジュベール駐米大使は今年3月、CNNとの会見に応じ、イランに対抗するための核兵器保有の可能性を否定しない見解も示していた。大使はこの中で、同国は自らの安全保障を図るために必要な全ての措置を講じるだろうと主張。交渉の対象にはならない2つの事柄があるとし、「信仰と安全保障だ」と強調していた。

その上で、イランとの核交渉絡みでオバマ政権から受けた説明は現段階で「建設的」との判断も示していた。

タイムズ紙の報道を受け、米国務省当局者はサウジは核不拡散条約の署名国と指摘。米国は、サウジが署名国の義務を今後も遂行することに大きな重要性があると判断していると述べた。

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