EU、密航船破壊の軍事行動承認を安保理に要請

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

EU、密航業者に軍事行動実施か

(CNN) アフリカや中東から船で欧州を目指す難民が激増している問題で、欧州連合(EU)は11日、密航に使われる船の破壊を目的とした軍事行動を承認するよう国連に要請した。

EUのモゲリーニ外交安全保障上級代表は安保理事会で、密航業者が使っている船を乗船者がいないことを確認した上で破壊する計画について説明した。

サハラ砂漠以南のアフリカ諸国やシリアからの難民は、密航業者が手配する船でリビアを出港し、主にイタリアに漂着している。航海の途中で命を落とす人も多く、国連難民高等弁務官事務所の推計によると、2014年の死者は3400人以上、今年は約2000人に上る。

モゲリーニ氏は、EUだけでは大量の移民を食い止めることはできないと述べ、「世界共通の取り組みとしなければならない」と指摘。密航船の乗船者は難民または亡命希望者として扱い、本国への強制送還はしない方針だと語った。

ただ、リビア陸軍トップのハリファ・ハフタル司令官はCNNの取材に対し、リビアはEUの軍事行動には協力しないと明言していた。同国の領土内での軍事行動に反対する可能性も示唆した。

EUはまた、欧州にたどり着いた難民を受け入れる計画の策定も進めている。CNNが入手した計画の草案によれば、加盟各国に一定数を割り当てて受け入れを義務付ける内容。これについて欧州委員会の広報は11日、計画はまだ草案の見直し段階にあり、加盟国が割り当ての免除を申請できるのかどうかについてはコメントできないと繰り返した。

提案については13日の欧州委員会で検討する。英内務省は強制的な割り当てには反対すると表明した。

「World」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]