混迷のイエメン 大統領が軟禁から脱出、各地で抗議デモ

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「私が大統領」 ハディ氏が主張

サヌア(CNN) 中東イエメンで政権掌握を宣言したイスラム教シーア派の武装勢力「フーシ派」に対し、首都サヌアなど各地で22日、大規模な抗議デモが行われた。

フーシ派によって辞任に追い込まれ、サヌア市内で軟禁状態に置かれていたハディ暫定大統領は21日に脱出。南部の港湾都市アデンで「私はまだ大統領だ」との声明を発表し、フーシ派がサヌアへ侵攻した昨年9月以降の政治決定はすべて違法で無効だと宣言した。

治安当局者がCNNに語ったところによると、22日にはアデンへ向かおうとしたハディ氏のおいがフーシ派に拉致された。

フーシ派幹部によると、同勢力は21日、ハディ氏の監視に当たっていた担当者数十人を拘束。さらにハディ氏の広報官と専属医も拘束したとみられる。

フーシ派は同日、議会でハディ氏の辞表を受理するための採決を強行しようとしたが、サレハ前大統領が率いる与党に阻まれて失敗した。

22日は、サヌアでハディ氏支持者らによる最大規模のデモが実施されたほか、南西部タイズでも数万人が行進に参加。デモ隊はハディ氏に対し、フーシ派による事実上のクーデターとサヌア占拠を拒否するよう求めた。

フーシ派は先月、大統領官邸を包囲し、ハディ氏や官僚らを辞任に追い込んだ。これに対してイエメン南部の独立派や、同国に拠点を置く国際テロ組織「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」が反発を示すなど、現地の政情は混迷を極めている。

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