宗教集団「全能神」の２人に死刑執行　中国

（ＣＮＮ） 中国のカルト教団「全能神」のメンバーがマクドナルドで女性客を殺害したとされる事件で、殺人罪に問われたメンバー２人の死刑が２日に執行された。国営新華社通信が伝えた。

この事件では山東省招遠市のマクドナルド店舗で２０１４年５月、３７歳の女性客が、勧誘活動をしていた教団メンバーに携帯電話の番号を教えるのを拒んだことから暴行され、殺害されたとされる。

事件に関与したとして全能神のメンバー５人が８月に殺人罪で起訴され、うち２人に死刑が言い渡された。残る３人は禁錮７年～終身刑の判決を受けている。

全能神は誘拐や暴行、強要などの事件にかかわったとして中国公安当局が１９９５年に活動を禁止した教団。中国共産党を「大紅龍」と呼んで敵視している。１９９０年代に河南省で創設され、教祖の妻はキリストの生まれ変わりだと説く。教祖夫妻は２０００年に中国から逃れて米国に住んでいるという。

中国国営メディアは昨年８月、同教団の関係者約１０００人が殺人などの事件にかかわった容疑で警察に逮捕されたと伝えていた。２０１２年には世界の週末が近いと説き、メンバー数百人が拘束されている。

香港を拠点とするメンバーは昨年６月、中国共産党に弾圧されたとする非難声明を出していた。