住宅地に砲撃、子ども含む30人死亡 ウクライナ東部

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(CNN) ウクライナ東部ドネツク州のマリウポリで24日、住宅地が砲撃され、市当局らによると子ども2人を含む少なくとも30人が死亡した。

破片などで102人が負傷し、このうち少なくとも75人が病院で手当てを受けた。

地元警察責任者は親ロシア派による仕業だと述べた。内務省によれば、この攻撃に関連して1人が拘束された。

市当局は声明で、旧ソ連製のロケット砲「グラート」による攻撃との見方を示す一方、事態はすでに沈静化したと強調。住民に対し、非公式の情報に惑わされてパニックを起こさないよう呼び掛けた。

欧州安保協力機構(OSCE)の調査団も着弾跡を調べた結果として、親ロシア派が樹立を宣言した「ドネツク人民共和国」の支配地域からロケット弾が発射された可能性が高いと述べた。

ウクライナ東部では昨年春以降、政府軍と親ロシア派の戦闘で数千人の死者が出ている。昨年9月にベラルーシの首都ミンスクで成立した停戦合意も、すでに事実上崩壊している。

米国のパイアット駐ウクライナ大使は「今回のマリウポリに対する無差別砲撃は明らかにロシアを後ろ盾とする攻撃の一部であり、ミンスク合意に全面的に違反する」と非難した。

親ロシア派が支配する州都ドネツクでは22日、バス停への砲撃で民間人8人が死亡。ウクライナ国防省は親ロシア派による仕業と非難した。またウクライナの通信社は23日、政府軍が同日までの24時間に115回の攻撃を受け、兵士3人が死亡、50人が負傷したと伝えた。

OSCE調査団は24日、ドネツク空港周辺など民間人居住地域での戦闘を避けるよう、双方に強く呼び掛けた。

ウクライナのポロシェンコ大統領は、ロシア軍が同国領内へ戦車や兵員を送り込んでいるとの見方を示す。これに対してロシアのプーチン大統領は23日、「民間人の犠牲者が出ているのは人口密集地を攻撃するよう命じた者の責任だ」と、ウクライナ側を批判した。

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