ホロコースト犠牲者の靴8個が盗まれる ポーランド博物館

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アウシュビッツ収容所跡の「働けば自由になる」の字句の表示板も盗難被害に遭っている

アウシュビッツ収容所跡の「働けば自由になる」の字句の表示板も盗難被害に遭っている

(CNN) ポーランドのルビリンにあるマイダネク国立博物館で27日までに、館内に展示されていたナチス・ドイツの強制収容所で殺害された収容者の靴8個が何者かに盗まれる事件が起きた。同博物館の広報担当者が明らかにした。

靴が入っていた展示の棚1個が壊されているのを警備員が見付け、犯行がわかったという。連絡を受けた警察が捜査を開始した。

マイダネクにはナチス・ドイツの強制収容所がかつてあり、同博物館は収容者15万人が着用していた靴約28万個を展示している。収容所にはポーランドや他の欧州各地で拘束されたユダヤ人に加え、旧ソ連軍の捕虜やポーランドの政治犯が押し込められていたという。

同博物館の公式サイトによると、収容所には推定15万人が入れられ、このうちユダヤ人6万人を含む8万人が殺害された。大量虐殺の証拠を抹殺するため、殺害された収容者の遺体は火葬場などで焼かれたという。

ドイツにあるダッハウ強制収容所跡でも今月初旬、ナチスのスローガンが書かれた金属製の表示板が入場門の扉ごと盗まれる事件が起きていた。この表示板にはドイツ語で「アルバイト・マハト・フライ(働けば自由になる)」との字句が飾られていた。

ポーランドのアウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所跡でも2009年、同様の表示板が持ち去られる事件が発生。この表示板は後で3つに切断された状態で見付かっていた。

ヤド・バシェム・ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)記念博物館はダッハウでの事件を受け、表示板のような象徴的な事物の盗難はホロコーストの記憶への不快な攻撃であると非難していた。

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