シリア内戦の国外難民、300万人超に 住民8人に1人

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2年近い内戦によって破壊されたアレッポの街

2年近い内戦によって破壊されたアレッポの街

(CNN) 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は29日、約3年に及ぶシリア内戦に関連し国外に逃れた難民の数が登録された分だけで300万人を超えたと報告した。国内の避難者数は約650万人。

同国総人口の約半数が自宅などの居場所を失い、国外難民の数は8人当たり1人の比率となった。

UNHCRのグテレス高等弁務官は報道発表文で「シリアは人道における過去最悪規模の危機に直面している。国際社会は難民救済に失敗し、受け入れ国も十分ではない」などと主張した。

国連は先に、シリア内戦に伴う死亡者数は危機が本格化した2011年3月から今年4月までで19万1369人に達したとの新たなデータを公表。これまでの犠牲者数を大きく上回るものだが、実際の数字はより多いとも推測していた。

UNHCRは国外に逃れた難民について、大半が1年もしくそれ以上、村落から村落などへ逃げ惑う苦境を強いられていたと指摘。難民の避難先は、レバノンが約114万人、ヨルダン60万8000人、トルコ81万5000人などとなっている。これら諸国には登録していない数十万人規模の難民も身を寄せているとみられ、各国経済を悪化させかねない要因にもなっている。

国連によると、国際社会がシリア難民救済に寄せた資金は41億ドル以上だが、今年末までにはさらに20億ドル以上が必要と見ている。冬場を迎え240万人以上への手当てが課題にもなっている。

難民の80%以上がキャンプ外での生活を強いられ、3分の1以上が環境が劣悪な避難施設に閉じ込められているという。

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