シリア政府軍の空爆続くアレッポ、病院は「血の海」

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医師が語るシリア内戦の惨状

(CNN) シリア北部アレッポの反政府派支配地域が1週間以上にわたり、政府軍の激しい空爆にさらされている。市内の病院には負傷者が殺到し、医師らが血の海の中で手術に臨んでいる。

政府軍は「テロリスト集団への攻撃」と称して、ドラム缶に火薬や金属片を詰めた「たる爆弾」をヘリコプターから投下している。ビルを丸ごと破壊するほどの威力を持った爆弾だ。国営シリア・アラブ通信(SANA)は、この作戦で「テロリスト数十人」を殺害したと伝えた。

一方、22日にアレッポ市内の病院からCNNの取材に応じたアンマル・ザカリア医師は「きょうの大規模虐殺で、腹部や頭部に深い傷を負った患者らが多数運び込まれた。手足の切断手術は数え切れないほどの回数に上った」と報告。

「病院に到着した時には亡くなっている患者も多い」「病院内ではベッドが不足し、手当てが追いつかない。床に放置されたまま死んでいく人がいる」と訴えた。

ザカリア医師が撮影した写真には、破壊されて立往生する救急車や、血の海の中で手術に臨む医師団、人工呼吸器につながれてかろうじて息をする子どもの姿などが写っている。

反体制派の「地域調整委員会(LCC)」によると、22日の死者はシリア全体で166人、アレッポだけで92人に上った。

現地の国際赤十字は、食料や物資の不足が危険なレベルに達していると警告する。しかし一部地域では政府の許可が得られず、物資の配布が困難な状態が続いているという。

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