北朝鮮が見せたくなかった写真――西側唯一のジャーナリストが見た風景とは

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険しい顔つきの中朝国境にある税関の警備員。これは、消された写真の1枚

険しい顔つきの中朝国境にある税関の警備員。これは、消された写真の1枚

北朝鮮・羅先(CNN) 9月に北朝鮮で行われた自転車レースを取材する唯一の西側のジャーナリストとして、私には専属のガイドが1人と運転手つきの自動車、そして、撮りたい写真は何でも自由に撮影していいという約束が与えられた。ジャーナリストとして、これは、北朝鮮が本当はどのような国なのかスナップ写真に収めるための信じられないような好機のように思えた。

しかし、その約束が完全に真実というわけではないことが判明した。

中国へ戻る前、国境で、保安要員の一団によってカメラは没収され、不適切と見なされた画像や、北朝鮮を好意的に描いていないと考えられた画像は全て消去された。

しかし、香港でコンピューターの専門家の助けを借りて、なんとか全ての画像を復活させることが出来た。

旅行中の制約は、公式には2つだけだった。軍や軍施設の写真は撮らないことと、金日成(キムイルソン)主席と金正日(キムジョンイル)総書記の肖像画の写真は全て、全体を見せなければならないというものだ。それと、1人で歩き回ることは一切許されなかった。

私のガイド、コチャンホ氏(42)は驚くほどフレンドリーで、話し好きだった。プロパガンダのための機械を予想していたが、2児の父親でもある彼は、英語の学生だったころの平壌での日々や海外の文学に対する興味について詳しく話してくれた。好きな作家はウィリアム・シェークスピアで、最後に読んだ本は、ウォルター・スコットの古典「アイバンホー」だったという。

私たちは、なぜ、外の国々が北朝鮮に対してあれほど否定的な見方をするのかについても話をした。彼はそのことをとても嘆いていた。彼は北朝鮮を愛していたし、私は慎重に言葉を選んだ。

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