北朝鮮、「長距離ロケット」更新でエンジン試験か

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北朝鮮の「西海衛星発射場」をとらえた今年5月16日の衛星写真。燃料タンクの建設などが確認された=米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究所の北朝鮮研究グループの提供写真

北朝鮮の「西海衛星発射場」をとらえた今年5月16日の衛星写真。燃料タンクの建設などが確認された=米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究所の北朝鮮研究グループの提供写真

(CNN) 米ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究所の北朝鮮研究グループは11日までに、北朝鮮が長距離ロケットの改善もしくは最新化を図る作業に踏み切った兆候があるとの見方を示した。

新たな衛星画像の分析に基づいた見解で、同大の北朝鮮研究グループ「ノース38」は長距離ロケットのエンジン試験が今年3月下旬、あるいは4月初旬に実施され、回数は少なくとも1回だが、それ以上の可能性もあるとしている。

過去数週間に入手した衛星写真の分析によると、燃料タンクとみられる構造物が新たに現れ、草地が焼かれ、ロケット組み立て施設の近くには7両編成の列車が停車しているのが確認された。ロケット組み立て施設はエンジン試験施設への部品や推進燃料の輸送に使われているとみられる。

エンジン試験の実施場所は昨年12月、人工衛星搭載と称する事実上の長距離弾道ミサイルを発射した場所と同じとされる。この場所は、北西部の「西海衛星発射場」と伝えられ、2012年4月にも同様の発射が行われたが、失敗していた。

同研究グループによると、エンジン試験などを受けて長距離ロケットの発射が差し迫っている形跡はない。国際社会は、北朝鮮による長距離ロケットの開発は長距離弾道ミサイル計画の隠れ蓑と疑っており、弾道ミサイル開発などに絡めた制裁を打ち出している。

ノース38の研究者は、今回探知したエンジン試験実施などの兆候は北朝鮮が以前に行った長距離ロケットなどの発射から得たデータや経験が十分に蓄積され、新たな開発段階に進む余裕が出来たことを意味するかもしれないと分析。

ただ、長距離ロケット開発に関する北朝鮮の現在の意図はつかみ切れないとしている。

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