パキスタン元首相の息子、拉致される

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パキスタンのギラニ元首相

パキスタンのギラニ元首相

(CNN) 11日の総選挙を前にテロや襲撃事件が相次いでいるパキスタンで9日、ギラニ元首相の息子が武装した2人組の男に拉致された。元首相の親族がCNNに明らかにした。拉致の際、2人が死亡、8人が負傷したという。

親族によれば、アリ・ハイデル・ギラニ氏はパンジャブ州で、車に乗った武装した男2人に襲われた。警察によると、同氏は同州ムルタン市での集会に出席する途中だったという。同氏はパンジャブ州議会選に出馬していた。

首相府によれば、コーソ暫定首相がギラニ元首相に対し、アリ・ハイデル氏を取り戻すためにあらゆる必要な手を打つと確約した。

今回の総選挙では、パキスタンで初の民主的な政権交代が行われるとみられている。現与党のパキスタン人民党(PPP)は、5年の任期をまっとうした同国初の文民政権となった。

だが選挙戦では暴力事件が相次いでいる。一部の事件についてはイスラム武装勢力「パキスタン・タリバーン運動(TTP)」が犯行声明を出している。

7日にはカイバル・パクトゥンクワ州で、2件の襲撃が相次ぎ少なくとも16人が死亡した。警察によれば、PPPの集会や親タリバンの宗教右派政党候補者が狙われたという。

6日には、同宗教政党の集会で爆破事件が起き、18人が死亡した。この事件ではTTPが「同党の候補者の1人がイスラム戦士を米国に引き渡したため」犯行に及んだとの声明を出した。

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