クルド労働者党、トルコ政府に対話を呼びかけ

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(CNN) 約30年にわたりトルコからの分離独立を求めて武装闘争を続けてきたクルド労働者党(PKK)の創設メンバーで元指導者のアブドラ・オジャラン氏は21日、声明で、トルコ政府に対話を呼びかけ、同党が武装闘争から方針転換する姿勢を示唆した。

オジャラン氏は国家反逆罪などで服役中のため、トルコ国会でクルド系政党である平和民主党(BDP)の議員がオジャラン氏の声明文を読み上げた。

オジャラン氏は「私たちは銃を黙らせ思想に語らせる段階に来た」と言及。「新しい時代が始まっている。銃ではなく政治が主導権を取る時代だ。武装部隊は国境から撤退する時期が来た。これは闘争の放棄ではない。闘争の新たな段階の始まりだ」

クルド人はイランとイラク、シリア、トルコにまたがる地域に暮らす民族。トルコでは全人口の20%近くを占めている。

1984年から続いた武力闘争では数万人が命を落とした。今後、PKKはトルコ領からの撤退を始めるとみられる。武装解除を発表する可能性もある。

PKKは民族としてのクルド人の権利を求めてきた。だが2010年に憲法が改正され、今では一定の自治権とともにクルド民族の権利も憲法で認められている。

雪解けの予兆はあった。トルコ政府は長年、クルド文化に関する表現の自由を「反トルコ的」として制限してきたが、エルドアン首相は先ごろ制限を一部緩和。PKK側も今月に入り、トルコ軍捕虜8人をイラク北部で解放していた。

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