エジプト3都市に夜間外出禁止令 デモの死者38人に

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
催涙ガスの筒を手に走るデモ参加者=26日、カイロ

催涙ガスの筒を手に走るデモ参加者=26日、カイロ

カイロ(CNN) エジプト北東部の港湾都市ポートサイドで大規模なデモが発生したことを受け、ムルシ大統領は27日、国民に向けて演説し、ポートサイドなど3都市に午後9時から午前6時まで30日間の夜間外出禁止令を出した。デモによる死者は27日までに38人に増え、負傷者は415人を超えた。

ポートサイドでは26日、昨年サッカー場で起きた暴動に関連して21人に死刑判決が言い渡されたことを受け、判決に抗議する被告の親族らと警官隊などが拘置所前で衝突、大規模デモに発展した。

ムルシ大統領は「全エジプトがこうした行為を非難する。国民と国家の安全のため、脅威に対しては厳重に対処する」と述べ、武力による鎮圧を強化する姿勢をにじませた。デモの発端となった判決については、悲しい展開になったのは遺憾だが、司法手続きは尊重しなければならないと強調した。

当局者によると、治安部隊は27日までにポートサイドのデモを鎮圧し、ポートサイドに通じる道路を封鎖した。国軍報道官によれば、スエズ運河管理当局や地元自治体の庁舎、銀行、裁判所などは陸軍の部隊が制圧。電力や水道施設の安全も確保した。

国営メディアによると、こうした庁舎などはデモ隊が占拠したり、略奪や放火を行ったりしていた。

エジプトではここ数日で反政府デモが各地に広がっており、首都カイロではデモ隊と治安部隊との衝突が27日で3日目に入った。警察は、市中心部のタハリール広場周辺の主要道をすべて封鎖。米国や英国の大使館は同日の業務を中止した。

「アラブの春」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]