大統領府前のデモ激化、2人死亡、負傷者200人超 エジプト

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エジプトでは11月下旬の大統領令発表からムルシ大統領に対する抗議デモが拡大している

エジプトでは11月下旬の大統領令発表からムルシ大統領に対する抗議デモが拡大している

カイロ(CNN) ムルシ大統領の大統領令に反発した野党勢力のデモが続くエジプトの首都カイロで5日夜、大統領府前でデモ隊と大統領支持者が衝突し、厚生当局によると2人が死亡、271人が負傷した。

エジプトでは新憲法案の是非を問う国民投票を15日に控え、中心部のタハリール広場などでデモが続いていた。これまでは大部分が平穏だったが、この日はデモ隊が大統領府前から退去させられたことをきっかけに、大統領支持派との間で石や火炎瓶を投げ合う事態に発展した。

ムルシ大統領が率いるムスリム同胞団は、デモ隊を「大統領を失脚させようと目論む暴徒」と呼んで非難している。

ムスリム同胞団系の政党「自由公正党」によると、北東部のスエズとイスマイリアにある同党の事務所も5日夜、覆面をした武装集団によって略奪され、放火された。当時、事務所には誰もいなかったという。国営ナイルテレビは、北東部のザガジグにあるムスリム同胞団の事務所も放火されたと伝えている。

大統領令をめぐっては、ムルシ大統領の側近3人が5日に辞任を表明した。大統領令を撤回するようムルシ氏に働き掛けたが、受け入れられなかったため辞任したとしている。

野党「自由正義党」を率いるエルバラダイ前国際原子力機関事務局長は、ムルシ大統領が大統領令を撤回し、国民投票の延期を表明すれば話し合いに応じる用意があると述べた。しかしメッキ副大統領は、国民投票は予定通り実施すると表明している。

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